ストレッチは運動の前?後?その効果に違いを出す正しい順番




こんにちは。神戸市垂水区のokada鍼灸整骨院の岡田です。



いよいよ東京オリンピック開催が近づいてきましたね。


色々な不安・意見はさておき、人生をかけて戦ってきた選手たちには悔いのないようプレーして欲しいと願っています。



そして、選手たちの頑張りをTVで見ていたら勇気をもらえると同時に体を動かしたくてウズウズ… 


そんなスポーツ愛好家のかたもたくさんいることでしょう。



そこで今日はストレッチの正しい基礎知識についてお話していきます。



ゴルフにテニス、卓球やバレーボール。コロナ禍以降、大好きな趣味のスポーツをなかなか楽しめていないかたも多いはずだと思います。


ようやくワクチン接種も進んできたことですし、そろそろ思い切って体を動かしたい、楽しみたいですよね。


そんな時、自粛生活で硬くなってしまった体ではいつケガをするとも限りませんので、


あなたが思い切ってスポーツを楽しめるよう、ぜひ最後までご覧いただきご活用ください。


ちょっと待って!そのストレッチ、運動の前にすると危ないかも?



実は、ある種類のストレッチを運動の前にしてしまうとスポーツ中の筋肉の出力が低下し、最悪ケガにつながってしまうリスクがあるのです。(複数の研究論文で証明されています)



それが「スタティック・ストレッチ」



スタティック:static とは「静的」という意味で、つまり筋肉を伸ばした状態でしばらく止めるタイプのストレッチ(動きを含まないストレッチ)のことです。



少し誤解をまねくような書き方になりましたが、このスタティック・ストレッチ、決して悪者というわけではなくそもそもその目的や効果が運動の前には適さない、ということなのです。


今からストレッチの種類やその目的・効果をお話していきます。


運動の前と後、その順番に合ったストレッチの種類



ストレッチの種類。その目的と効果


まず、ストレッチには大きく分けて


・ダイナミック(動的)ストレッチ

・スタティック(静的)ストレッチ


の2つがあり目的や効果がそれぞれ違います。



ダイナミックストレッチは「動きの中」で柔軟性を高めるストレッチで、対してスタティックストレッチは筋肉を伸ばしたままジッと待つタイプのものです。


イメージとしては「ラジオ体操」がダイナミック・ストレッチ、「ヨガ」がスタティック・ストレッチと思ってもらえれば結構です。※ヨガも色々ありますがあくまでイメージです。


また、ダイナミック・ストレッチの中には「反動をつけて行う」バリスティック・ストレッチが含まれています。
 



ダイナミック(バリスティック)ストレッチの目的

・血流を促進し筋肉を興奮させる
・筋肉が温もり動きやすくなるので怪我の予防になる
・運動の前のウォーミングアップに適している


スタティックストレッチの目的

・筋肉の興奮をおさえてリラックスさせる
・疲労回復に効果がある
・運動の後のクールダウンや就寝前に適している



つまり、そのれぞれの目的に合ったストレッチを運動の前や後にする必要があるのです。


運動の前と後のストレッチ。効果に違いを出すためのポイント



全てのストレッチに共通したポイント


ダイナミック・ストレッチ、スタティック・ストレッチ。どちらにも言えることは


・無理をせず「気持ちのよい」範囲で行う
・呼吸は止めない
・伸ばしたい場所に意識を向ける


ということです。



筋肉は無理に伸ばそうとすると「伸張反射:しんちょうはんしゃ」という体の防衛のシステムから逆に硬くなってしまいます。また、呼吸を止めるのも筋肉がゆるまない原因になります。



※注意点:ストレッチの種類でダイナミック・ストレッチの中にはバリスティック・ストレッチがあると書きましたが、反動を利用するため場合によっては危険がともないます。というのも、肩~腕回り・足~股関節までなら良いのですが「首」や「腰(体幹)」を反動をつけてストレッチすると痛めるリスクがあるからです。




ダイナミック・ストレッチを1つご紹介


今回の記事の趣旨は「しばらくの自粛生活でなまった体のせいでスポーツ時にケガをしいないように」ということですので、


そのために大切な運動の前のダイナミック・ストレッチを一つご紹介します。



肩や腰まわりのダイナミック・ストレッチなら「ラジオ体操の第一・第二」をやってもらえればおおむね大丈夫かと思います。


ですが、普段ラジオ体操をされているかたならお分かりかと思いますがラジオ体操には「股関節」まわりのストレッチが極端に少ないです。



そこでご紹介するのが股関節のダイナミック・ストレッチ、下の写真を参考にして運動の前に股関節を柔らかくしておきましょう。





前方と外のストレッチは反動をつかう方法(バリスティックストレッチ)になるので体が少し温もってからのほうが安全です。


したがってラジオ体操の後、気持ちよい範囲で大きく動かしましょう。




いかがでしたでしょうか?



あなたがケガをすること無く大好きなスポーツ・運動を思いきり楽しめるように、ぜひ今日のブログを役立ててください。



もし、すでに何らかの不調がある、運動ができない程ではないにしろ肩や腰・膝の違和感を感じている、


ということであれば、やはり早めに治療してケアしておくことをおすすめいたします。


本格的に痛めてしまってからでは回復に時間がかかることもありますので、気になる不調がありましたらいつでもご相談ください。




(監修:柔道整復師・はり師・きゅう師 岡田英士)