スマホ肘を治す方法①基本のストレッチ編



今年の冬はものすごく寒かったり日によっては温かかったり、気温の変化が激しいですね。こんな状況では体調の浮き沈みも出やすく、巣ごもり生活も相まって運動不足になりがちです。

普段からお風呂でゆっくり温もったり適度な運動をするなど、体調管理にはくれぐれもご注意くださいませ。




こんにちは。神戸市垂水区のokada鍼灸整骨院の岡田です。



「あれ?最近なんか肘が痛むなぁ」

「別に肘をぶつけたり、痛めた記憶はないんだけれど」

いつの頃からか物を持ったり、ドアを開けるときなどに肘の痛みや違和感がある。


それ、「スマホ肘」かもしれません。



現代はお仕事でもプライーベートでもスマートフォンはかかせません。

しかも昨年からは新型コロナウイルスの影響で、リモートワークやスマホでニュース速報を見たりすることが格段に多くなっています。



実際、ロート製薬株式会社が行った昨年の調査では、「デジタル機器(スマホやパソコン)の平均使用時間」がなんと+5時間も増加しているケースがあることが分かっており、

つい先日も、肘の痛みを訴えて来院された患者さんが立て続けに2名おられました。



そこで、この度から3回シリーズで「スマホ肘を改善する方法」を動画を交えてご紹介していきます。

(動画は過去にアップしたものです)



もしあなたが普段からスマートフォンを肌身離さずに使い、かつ、それ以外に肘を傷める理由が思い当たらないというのなら、あなたの肘の症状はスマホ肘である確率がかなり高くなります。


デスクワークやリモートワーク、毎日の洗濯、掃除にお料理など、手に不自由があるとあらゆる作業が大変になってしまいますよね。

また、たとえ今の症状がそれほど強くなくても、今後もスマホを使い続ける以上いつそれが悪化するとも限りません。



ぜひ今回のシリーズを最後までご覧いただき、あなたの肘の痛みの解消にお役立てください。

スマホ肘の正体



ご存知かもしれませんが、スマホ肘とはいわゆる「俗称」です。


主にスマートフォンの使い過ぎが原因と思われる肘の痛みのことを指していますが、その痛む部分が肘の「外側」か「内側」なのかで医学的な呼び名が違います。



肘の外側が痛む →「外側上顆炎:がいそくじょうかえん」

肘の内側が痛む →「内側上顆炎:ないそくじょうかえん」


正式にはこのように呼ばれています。



スマートフォンは指を使うのに、肘がなぜ痛むかと言うと、実はスマホ操作時には前腕(肘~手首まで)の筋肉まで負担がかかるからです。

試しに下の写真のように手で肘の外側・内側を触ったままスマホを操作してみてください。(スマホで写真を撮ったので手にスマホは持っていませんが…)肘の内と外の筋肉が動いているのが分かるはずです。



で、この前腕の筋肉が骨についている場所が肘の外側上顆・内側上顆と呼ばれている場所であり、そこのストレスが積み重なって炎症になるというわけなのです。(下の写真)


あなたはどっちのスマホ肘?簡単な見分け方



痛みのヵ所がはっきりと肘の外側か内側か分かっているケースなら良いのですが、中には「よく分からない…」というかたもいることでしょう。

そこで あなたのスマホ肘が外側上顆炎か内側上顆炎かを判断する簡単なテスト方法があるのでご紹介します。これを「疼痛誘発テスト」と言います。

※あえて痛みを出す方法なので、症状が強いかたにはおすすめしません。



外側上顆炎のテスト法

A:痛む方の手の平を下に向けて、すべての指をピンと伸ばしたままにします。反対の手でその伸ばした中指を上から下にはじきます。

B:痛む方の手の平を下に向けてグーをします。その拳の甲を顔に向けるように、手首だけを曲げてそのままキープしておきます。反対の手でその拳を押さえ、曲がっている手首を伸ばそうとします。(痛む方はその抵抗に負けないよう頑張ります)



内側上顆炎のテスト法

C:痛む方の手の平を上に向けた状態でグーをします。その拳を自分の顔に向かわせるように手首だけを曲げてキープ。反対の手でその拳を押さえ、曲がっている手首を伸ばそうとします。(痛む方はその抵抗に負けないよう頑張ります)

D:痛む方の手を親指が天井、小指を床に向けて、その手首を反対の手で握ります。そこから痛む方の手の平を下に向けるつもりで腕をねじり、押さえている手はそれを許さないように抵抗をかけます。




このA,Bいずれかの方法で肘の外側が痛めば、「外側上顆炎」。C,Dで肘の内側が痛めば「内側上顆炎」だということが判断できます。

スマホ肘への基本的な対処法



さて、あなたがどちらのタイプのスマホ肘か分かりましたでしょうか?


あなたがどちらのタイプにしろ、今回はパート①ということでスマホ肘への「基本的」な対処法、まずは必ず押さえておいたほうが良いお話をします。

つまり、どちらかというと今日のケア方法は「まだ症状が軽いかた」に向けたものです。



ポイントは2つ。

・手に負担のかからないスマートフォンの「持ち方」

・負担のかかっている筋肉のストレッチ



どちらも初歩的なことですが、これだけでもちゃんと続ければスマホ肘の悪化を防ぎ、軽い症状なら改善も見込めます。



それでは下の動画からその対処法をご覧ください。





まとめ

・スマホの操作は指から肘にかけての筋肉に負担がかかる。だから肘の痛みに

・あなたはどっちのタイプ?外側上顆炎と内側上顆炎

・まずは基本的のストレッチで対処しましょう




いかがでしたでしょうか?



ぜひ今日のお話をあなたの肘の痛み解消にお役立てください。

パート②と③はより細かいスマホ肘へのケアをご紹介していますので、ぜひ下のリンクからご覧いただければ幸いです。



パート②

https://okada-hari-seikotsu43.com/?p=3026 



パート③




ただ、残念ながらセルフケアだけではなかなか改善しないスマホ肘もあるかと思います。


そんな時でも整体治療を受ければ痛みの回復をグンと早めることができますので、お困りでしたら、いつでもご相談ください。



(監修:柔道整復師・はり師・きゅう師 岡田英士)