デスクワークの腰痛。前屈みで腰の奥が痛むならコレが原因かも?
こんにちは。
神戸市垂水区okada鍼灸整骨院院長の岡田です。
さて、少し前に「デスクワーク腰痛解消シリーズ」をお届けしていましたが、
※まだご覧になっていない方は下のリンクからどうぞ
https://okada-hari-seikotsu43.com/?cat=214
今回もデスクワークの腰痛でお悩みの方…
その中でも、
・前屈みの動作をすると途端に腰の奥のほうが痛くなり
・それがなかなか楽になっていかない
という方に向けて、
もしかしたら、あなたの腰痛の原因は「腰椎椎間板症:ようついついかんばんしょう」かもしれないですよ?
というお話をしていきたいと思います。
この腰椎椎間板症、
最新の報告では、全体の腰痛の中で約13%の割合で存在すると言われています。
13%というと、決して多い数字ではないのですが、腰椎椎間板症になってしまうと、一般の腰痛やぎっくり腰に比べ、良くなるまでに時間がかかる傾向があります。
なおかつ、街のお医者さんでの、簡単なレントゲンと問診だけでは、比較的見落とさにやすいものでもあるのです。
ですので、もしあなたも上のようなことに思い当たるのであれば、
今日のブログは、あなたが腰椎椎間板症の可能性があるかどうか、そしてもし可能性がありそうなら、どういったことに気をつけたほうがいいのか、
ということについてお話していきますので、ぜひ最後までご覧いただければと思います。
※動画でご覧になりたい方は一番下にスクロールしてください。
腰椎椎間板症とは?そのチェックポイント
それではまず、
腰椎椎間板症についての簡単な説明と、あなたが腰椎椎間板症である可能性が高いかどうかの判断基準についてお話していきます。
腰椎椎間板症とは?
その名の通り、腰の椎間板が悪さをすることによって腰痛が出てしまうものを、腰椎椎間板症と呼びます。
椎間板というのは皆さん一度くらい耳にしたことがあると思いますが、
下の写真のように、背骨の一つひとつの間にクッションとしてあるのが椎間板です。
そして、腰椎椎間板症の場合は、やはり腰に近い下の方、
骨盤のすぐ上の椎間板が、だんだん摩耗して亀裂が入ったり炎症を起こしたり、あるいは過敏な状態になってしまうことで腰痛が出てしまうわけです。
あなたが腰椎椎間板症かどうか?
腰椎椎間板かどうかの判断基準は、
・椎間板に負担がかかるような姿勢や動作で痛むか
・痛みを腰の奥のほうで感じているか
・椎間板症が多い年代かどうか
で、ある程度推測することができます。
先ほどの写真でお分かりのように、椎間板は背骨の中でもお腹側に位置しています。
つまり、前屈… 腰を前にかがめる動きをすると椎間板が圧迫され負担がかかるということです。(もちろん正常であれば、椎間板はそもそもクッションの役目をしているので、何の問題もありません)
ですので、前かがみはもちろん、腰が前に丸まるような座り方であったり、腰をかがめる動作全般がツラくなってしまうのです。
例:姿勢を正しやすい椅子であればまだマシだけど、床の座布団や柔らかいソファーにはツラくて座れない(座布団やソファーでは腰が丸まるので)など
それ以外にも、咳やくしゃみ。
これも椎間板に刺激を与えてしまいますので、咳やくしゃみをすると腰が急激に抜けそうになる、あるいはそれが怖くて咳やくしゃみするときはどこかに捕まらないといけないというケースがあります。
そして、痛みの質としては、腰の筋肉のあたりではなく「腰の奥の方」に痛みを感じるという方がとても多いです。
最後にあなたの年齢。
腰椎椎間板症は20〜40代、比較的若い世代で起こることが多いので、これも一つの基準になります。
以上、
今までの内容に思い当たるのであれば、やはりあなたの腰痛は腰椎椎間板症である可能性が高くなります。
ただ、もちろん症状だけで確定はできません。
ですので、上記に思い当たるうえで、まだ精密検査をしてもらってない、ということであれば、
MRIを撮ってくれる専門の病院へ受診することをおすすめします。(レントゲンだけでは椎間板の状態は分かりません)
腰椎椎間板症は何に気をつけるべき?
それでは、腰椎椎間板症の可能性がある、あるいはすでに腰椎椎間板症だと診断されている場合について、
何に気をつけて何をしていかないといけないのか、ということについてお話ししていきます。
ですがその前に、
大前提としてご安心いただきたいのですが、ごく一部の、強い症状の場合をのぞき、腰椎椎間板症で手術が必要になるケースは多くありません。
時間がかかる、かからないという差はありますが、腰椎椎間板症はちゃんと良くなっていくものですので、その点はご安心ください。
腰椎椎間板症で気をつけること
腰椎椎間板症は、腰の椎間板に炎症があったり過敏な状態になっているので、
最初は一定期間の安静、椎間板の状態があるていど落ち着くまでは、負担がかからないようにする必要があります。(逆に一般のぎっくり腰では、できる範囲で動かしていった方が早く治ります)
痛みが強く、日常の動作全般がツラいなら、しっかり安静にしてもらい、コルセットの着用や病院でのブロック注射を併用する、とにかく最初は我慢が必要です。
そして、少しずつ椎間板の状態が落ち着いてきて、前かがみの動作以外なら、なんとか日常生活ぐらいは送れるようになってきた…
そんな時でも、腰が丸まるような姿勢は症状のぶり返しにつながりますので、極力しないように努めましょう。
そして、そこからさらに良くなってきた時、
ツラいなりにも前かがみが少しだけできるようになり、日常生活はほぼ問題なくなってきた…
このタイミングで注意していただきたいのが、腰のストレッチ。
腰が悪くなっているのだからと、良かれと思って腰のストレッチをしてしまうと、リスクがともなうのです。
というのも、
ある程度良くなってきたとはいえ、最初にいきなり腰のストレッチから始めてしまうと、どうしても椎間板に刺激が加わりやすくなってしまいます。
そもそもなぜ、腰椎椎間板症になってしまうのかというと、
整体的に考えた場合、腰の椎間板に負担が集中するような「体全体のアンバランス」や「姿勢のゆがみ」が原因であるというケースがとても多いのです。
つまり、たとえ状態が良くなってきたとしても、第一選択として腰のストレッチをするのではなく、
腰以外の場所のストレッチ、例えば腰を挟んだ上下(上=背中・下=お尻の部分)から柔らかくしていくことで、その真ん中である腰(椎間板)の負担を減らすことができるのです。
一見、遠回りに感じますが、腰椎椎間板症を早く治す近道になりますので、ぜひ覚えておいてください。
いかがでしたでしょうか?
腰椎椎間板症も、ひとによっては症状がピンからキリまであり、中には改善まで時間がかかる方もおられるます。
ですが、基本的にはちゃんと良くなっていくものですので、希望を持ってケアを続けていただけたらと思います。
また、次回からは腰椎椎間板症に対する具体的なケアをご紹介していきます。
ぜひ、そちらも合わせてご覧いただきお役立てください。
それでは、本日も最後までご覧いただき誠にありがとうございました。
↓今日のブログの動画版です。
(監修:柔道整復師・はり師・きゅう師 岡田英士)