ゴルフ腰痛パート②自粛生活でなまった体への効果的なストレッチ



こんにちは。神戸市垂水区のokada鍼灸整骨院の岡田です。今日も皆さまへ健康お役立ち情報をお伝えしていきます。




さて、前回に引き続き2回シリーズでお届けする「ゴルフ腰痛編」、今回がパート②になります。(パート①をまだ読んでいないかたは下のリンクからご覧ください)


https://okada-hari-seikotsu43.com/?p=3475




パート①では、じっさいに当院の整体治療でゴルフ腰痛を解消された50代男性のNさんのお話をご紹介しました。



そして今日は、前回の記事でお話したようにゴルフ腰痛の原因としてよく見られる「股関節のゆがみや硬さ」について、そのメカニズムと自宅でできるストレッチをお伝えしていきます。



もし、今これを読まれているあなたが少しでもゴルフ腰痛に思い当たるなら本シリーズは必見、読んでおいて損はありません。


あなたが大好きなゴルフを末長くに楽しめるように、ぜひ最後までご覧いただきお役立てください。


ゴルフ腰痛、それ「股関節」が原因かも



腰がツラいわけだから腰に問題があるのだろうと思うかたが大半かもしれませんが、実はそうではありません。


たしかに腰自体に原因がある場合も0ではないのですが、他の場所の硬さやアンバランスから腰に負担が集中してしまうケースが意外にも多いのです。



その代表格がゴルフ腰痛では「股関節」なわけです。



じっさい、整体治療の時にこのようなお話をすると



「そうそう。コーチにもゴルフスイングは股関節をうまく使うのが大事だと言われてるわ」



とおっしゃる患者さんが一定数おられます。



しかし、それが腰痛にも関係があるとご存知のかたは案外少ないようです。



したがって、


・ゴルフの練習中に股関節の意識はしていたけど股関節のケアまではしていない


というかたは相当おられるはずであり、


今は長い自粛生活からの運動不足も相まっているので、なおのこと股関節が硬くなっている可能性が考えられるのです。


「ゴルフ腰痛」と「股関節」の関係



せっかくなのでゴルフ腰痛と股関節の関係、そのメカニズムを簡単にご説明します。


少しだけ解剖学にまつわる話が出てきますので、早く股関節のストレッチを知りたいという場合はここは飛ばしていただいて結構です。



まず、ひとの関節や筋肉は個人差はあるものの場所によって「動くべき範囲や方向」が定められています。


例えば、ひじの関節は前後に曲げ伸ばしできますが横方向にはほぼ動きません。それに引き換え肩の関節は前後左右かなりの自由度があります。(厳密にいえばそれ以外の細かな動きがありますが今回は割愛します)



つまり、場所によってその役割が決められているわけです。



さて、次にゴルフのスイングの動きについてですが、スイング時は必ず腰をねじりますよね?


ですが、実は腰の部分(骨盤から腰椎=背骨の腰部分)は「ねじりの動き」が苦手なのです。


骨盤の関節である仙腸関節はそもそも数ミリしか動きませんし、腰椎は解剖学的(構造的)に前後の動きと左右に倒す動きは割と得意なのですが、回旋(ねじり)はわずかにしかできないようになっています。



では、どこで体をねじっているのかというと体幹(胴体)については「股関節」と「胸椎(背骨の背中の部分)」がねじりの動きを助けてくれいます。(正に前回のNさんを治療した場所です)



つまり、仮に股関節と胸椎が上手く動いてくれていないとしたら、腰が本来苦手である「ねじりの動き」を強いられることになります。


これでは腰に負担がかかるのは当たり前。誰だって「自分の苦手分野」の作業を強制されたらすぐに疲れてしまいますよね?それと同じことが起こってしまうのです。


そして、ゴルフ腰痛の場合は胸椎よりも股関節の動きが原因でそうなるケースが圧倒的に多いというわけです。(もちろんその他、肩や腕の使い方など全身がかかわってきますが、股関節へのアプローチでゴルフ腰痛が楽になることがとても多いです)


ゴルフ腰痛の解消や予防に、股関節ストレッチ



それではじっさいに股関節のストレッチをやっていきましょう。


まずは、いつものようにスイングを数回行い腰をねじった時の感覚を覚えておいてください。


そして今からご紹介する股関節のストレッチをしてからもう一度スイングを行い、少しでも最初よりスムーズに感じたのならあなたの腰のツラさは「股関節」からきている可能性が高い、ということになります。




股関節の「外ねじり=外旋:がいせん」ストレッチ


下の写真のように椅子に座り片方の足首を反対の太ももにのせます。



その状態から下腹部を前に突き出す(腰が前に反る)か、あるいはそのままの形で上半身を前に倒していきます。


足首を乗せた側のお尻の部分がストレッチされるので、深呼吸しながら気持ち良い程度でゆっくり30秒伸ばしましょう。


足を代えて反対も行います。



股関節の「内ねじり=内旋:ないせん」ストレッチ


今度は両ひざを立てた状態であおむけに寝ます。


両足を肩幅よりも大きくひろげ、写真のように片方ずつひざを床につけるつもりで内側に倒していきます。



力を入れて倒すのではなく、足の自重を使うイメージで行ってください。必ずしもひざは床につく必要はありません。(ストレッチしている側の足の裏は床から小指側が浮いてもかまいません)


お尻の外側が伸びてきますので、こちらも左右気持ちよい程度で30秒ずつストレッチしていきます。




いかがでしたでしょうか?



もしストレッチ前よりも腰が楽にスイングできるようになるなら1日たったの1回で良いです。お風呂上りに取り組んでください。


また、すぐに効果を感じなくても伸ばした時のストレッチ感が強い場合は間違いなく股関節が硬くなっています。1~2週間続けて様子をみてみましょう。




まとめ

・ゴルフ腰痛は「股関節」に原因があることが多い

・股関節が硬いとスイング時に腰に負担がかかる

・股関節のストレッチでゴルフ腰痛の解消・予防が期待できる



今回のストレッチを続けてもらえれば、ゴルフ腰痛の予防だけでなく体の動かし方が上手になることで飛距離も伸びるかもしれません。(じっさいそのような患者さんもおられました)


あなたが大好きなゴルフを楽しめるよう陰ながら応援していますので、ぜひ頑張ってみてください



また、もししばらく続けても一向にゴルフ腰痛が改善しない、という場合は股関節の他に原因がひそんでいるのかも知れません。


そんな時はお早めに整体治療を受けておくことをおすすめいたします。いつでもお気軽にご相談くださいませ。




(監修:柔道整復師・はり師・きゅう師 岡田英士)